毎週月曜日はレジェンドレース回顧録!
伝説的なレースを紹介するこのコンテンツ。
【2021年 桜花賞】を紹介します。
競走馬にはさまざまな毛色がある。
一般的な茶色の毛はディープインパクトのような【鹿毛】、オルフェーヴルのような【栗毛】があり、ナリタブライアンのような黒い馬体の馬は【黒鹿毛】だ。
そして、ファンに好まれるのが白っぽい馬体の【芦毛】だ。
オグリキャップやゴールドシップなど、世代で愛された馬は芦毛だった。
そして、それ以上に貴重なのが【白毛】馬である。
芦毛以上に馬体が白い白毛は劣性遺伝が重なって誕生するが、その確率は極めて低く、その発生原理も解明されていない。
競走馬としてデビューした白毛馬もほとんど存在しないが、逆に純白な馬は視覚的にもきれいなので芦毛以上にファンがいるのだ。
そして、白毛馬としてはじめてG1タイトルを手にしたのがソダシだった。
ソダシは2020年に函館でデビューし、デビュー戦を勝利すると、続く札幌2歳ステークスでも先行競馬から力のある走りで勝利した。
そして、その年のアルテミスステークスを制したうえで挑んだ阪神JFも先行競馬で勝利し、白毛馬としては初となるG1ホースに君臨したのだ。
これまで無敗で2歳を過ごしたソダシは当然のことながら桜花賞に向かう。
クラシックの一冠目ということもあり、サトノレイナスやメイケイエール、ソングラインといった面子が集まったがソダシの1番人気は揺るがなかった。
得意の阪神でレースが幕を下りた。
内枠から飛び出したソダシはいつものように前目で競馬をする。
そして、4コーナーの下りから徐々にペースを上げていき、直線に入った段階で先頭に躍り出たのだ。
そこからぐんぐん加速し、仁川の急坂も駆け上がったころ、外から強襲を仕掛けたのが2番人気のサトノレイナスだ。
サトノレイナスは阪神JFでソダシの2着に敗れた有力馬だ。
阪神JFのリベンジといわんばかりの競馬で外から急襲したが、わずかクビ差退けてソダシが押し切ったのである。
史上初の白毛馬によるクラシック制覇で多くの競馬ファンはソダシを持ち上げた。
のちにソダシのアイドルホースぬいぐるみが作られたが一瞬で完売し、転売ヤーの餌食になったのも記憶に新しいだろう。
その後、ソダシは勝ち負けを繰り返しながら、2022年末時点でG1タイトルを3つ手にしている。
今後もマイルの大一番でターフに現れるだろう。
ソダシの今後の活躍にも注目したいものだ。