園田事件とは、ゲートのアクシデントがそのままレース成立に繋がった事件です。 具体的に言うと、4頭が入ったゲートが何らかの原因でほかのゲートよりも開くのが遅れるカンパイという現象が起きました。
これだけでも異質ですが、このことは主催者側でもアクシデントと認め、一度競走馬をより集め、レースを仕切り直しました。
ところが、再び一部の馬だけゲートが開くのが遅れてしまいます。 本来であれば再度レースをやり直すところですが、すでに一度やり直したうえ、次走のレース開催時間が詰まっていることも踏まえ、2度目のレース結果をそのまま公式上に反映しようとしました。
露骨に一部の馬だけゲートが遅れたのも眼前にした馬券購入者は満足いきません。 主催者側に抗議をするのはもちろんのこと、一部の人は競馬新聞に火をつけようともしました。 あまりにも多くの人が武力的に抗議したことで、レース主催側の園田競馬場も観念し、このレースはレース不成立というかたちで幕が下りたのです。
一部の馬のゲートだけ開かないという問題はいまでこそあり得ない話ですが、いまから50年以上前であればゲートの誤送はあってもおかしくなったかもしれません。 21世紀になった現在。このような出来事はほぼ確実に起きないですが、万が一のために外れ馬券もとっておいたほうがいいかもしれませんよ。