競馬には様々な事件がありますが、最近の事例をあげると2018年の山田敬士騎手によるゴール板誤認事件でしょう。
競馬史の中でも滅多に起こらない珍事について、今回は解説します。
2018年の10月に新潟競馬場で開催されたダート2500mのレースで起こりました。
新潟のダートの2500mはコースを1周半走ります。
しかし、先頭で逃げに打った山田敬士騎手が騎乗するペイシャエリートは最初の直線で短距離戦と勘違いし、追い込みを開始します。
もちろん、馬もそれに応えますがあいにくまだ1周は知らなくてはならず、慌てて体制を整えようとしましたが、馬はここで体力を使ってしまったことでしんがり負けしてしまいました。
競馬史においても稀に見る珍事でしたが、どうしてこのような出来事が起きてしまったのでしょうか。
一つ目の原因は山田騎手がこの時期、デビューしたての新人騎手だったこと、そして、もうひとつが新潟のダート2500mという特殊な距離です。
もともと新潟のダート2500mは年間を通しても施行回数が非常に少ないので、騎手としてかは信じられないことですが、短距離と勘違いしてしまったのでしょう。
また、山田騎手が新人で経験が浅かったこともこの事件が起きた要因として挙げられます。
競馬ファンが山田騎手の馬を購入していたら憤慨したくなるような出来事ですね。
JRAもこのレースにおいて、山田騎手に対し「競馬の公正確保について業務上の注意義務に違反した者」として3か月間の騎乗停止処分を下しました。
ペイシャエリートの馬主である北所直人氏からしたら山田騎手の誤認は信じられないことでしたが、馬主の方は寛容な方で、山田騎手の処分明けのレースでは所有する別の馬で騎乗を設けられています。
山田騎手の誤認はわりと最近の出来事なので耳にされた方も多いでしょう。
復帰後はこれといった大きな事件は聞かないので、真剣に競馬と向き合っていると思われます。
山田騎手のその後の活躍に期待ですね。