毎週月曜日はレジェンドレース回顧録!
伝説的なレースを紹介するこのコンテンツ。
【2012年日経賞】を紹介します。
長く競馬に触れているとときに驚きと笑いがこみ上げてくるようなレースもある。
ネコパンチが大金星を手にした2012年の日経賞がその一例だろう。
天皇賞(春)の前哨戦ともいわれる日経賞は例年好メンバーが集まり、この年もルーラーシップやトーセンラー、ウインバリアシオンといった、現在も種牡馬として活躍している名馬が参戦した。
一方、ネコパンチは14頭立ての12番人気。名前以外に印象に残る競馬はそれまでなかったといってもいい。
しかし、ネコパンチに騎乗したのは穴騎手ともいわれる江田照男騎手だ。そしてゲートをうまく飛び出したネコパンチはハナに立つと後続を突き放す大逃げに打って出たのだ。
日経賞は有馬記念と同じ2500mを走る舞台で必然的にコースを1周半回る。
最初のホームストレッチから大逃げを決めるネコパンチは2度目の向こう正面の時点で10馬身以上後続を突き放していた。
そして、2度目の4コーナーを過ぎたあたりで後続も詰め寄り、後続との差は5馬身弱になっていた。
人気のウインバリアシオンやルーラーシップがネコパンチに襲い掛かる。しかし、ネコパンチは舌を出しながらも粘りある競馬でなんと逃げ切り勝利をおさめたのだ。
単勝の配当は16,710円の単勝万馬券となり、大波乱の立会者となったのだ。
ネコパンチはこの一戦を最後、勝ち星をつかむことなく引退したが、そのチャーミングな名前と有力馬を退けて重賞を手にした実績から、多くのファンに愛されたのだ。
引退後、ネコパンチは東京競馬場にて誘導馬として活躍しているので気になる方は東京競馬場にアクセスするのもよいだろう。