毎週月曜日はレジェンドレース回顧録!
伝説的なレースを紹介するこのコンテンツ。
【2014年フェブラリーステークス】を紹介します。
最終的に地方中央あわせてG1タイトルを11個手にして引退したコパノリッキーの評価は決して高いものではなかった。
なぜなら、コパノリッキーがはじめてG1タイトルを手にした2014年のフェブラリーステークスにおいて、彼は16頭立ての16番人気。
しんがり人気だったからだ。
いまでこそ考えられない評価だが、当時を振り返れば無理もない。
この年のフェブラリーステークスは、キングカメハメハ産駒最強のダート馬であるホッコータルマエを筆頭に、ジャパンカップダートを制したペルシャザールやニホンピロアワーズといった顔ぶれがそろったからだ。
対して、コパノリッキーは近2戦で大きく敗れ、フェブラリーステークスの出走も1/2の抽選を突破して出馬にこぎつけたレベルだったため、しんがり人気も無理はない。
しかし、コパノリッキーはこの日、レースを目にした観客はもとより、競馬関係者の度肝を抜く競馬をした。
レース直後、無理にハナを狙わず控える形で競馬を行ったコパノリッキーは、G1馬としての素質を存分に発揮する。
直線でも余力たっぷりに競馬をし、ホッコータルマエやペルシャザールの追撃に臆することなく悠々と勝ち切ってしまったのだ。
ホッコータルマエやペルシャザールに先着したコパノリッキーの単勝払戻近は驚愕の27,210円にも上り、多くの馬券が宙に舞ったのである。
また、鞍上の田辺騎手にとってもデビュー13年目にして初のG1制覇となった。
いまでこそなりをひそめているが、一時期、田辺騎手は逃げ・先行競馬でG1タイトルを手にしていた。その礎はコパノリッキーと共に形成されたのであろう。
断然不人気から汚名返上を果たしたコパノリッキーの快進撃はここからさらに加速するのである。