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ポケうまコラム
2005年アメリカンオークス
2021-08-16

毎週月曜日はレジェンドレース回顧録!
伝説的なレースを紹介するこのコンテンツ。
女王シーザリオが誕生した【2005年アメリカンオークス】を紹介します。

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『その日、彼女は二つの国の女王となった。』――有名な、シーザリオのヒーロー列伝におけるキャッチコピーである。
 その日とは、2005年7月3日。二つの国とは、日本と、アメリカ。この時代に、そして3歳で成し遂げたシーザリオの活躍は、古今独歩の大偉業であることを強調したい。

 オークスを勝ち5戦4勝となったシーザリオが次の目標に決めたのが、前年ダンスインザムードが挑み2着惜敗していたアメリカンオークス。
その実績や近年の日本馬の勢いからも大きく期待される遠征となったが、多くの強敵が待ち構えていた。  後にイスラボニータの母になるイスラコジーン、シンハライトの母シンハリーズ、エイシンアポロンの母シルクアンドスカーレットなど、後に繁殖牝馬としてもしのぎを削る好メンバーが揃う。

 それでも日本での圧倒的なパフォーマンスが評価され2番人気となり、大外枠からスタートを切った。
 前走とは違って先行争いに加わり3番手のポジションを確保すると、差を拡げて逃げる先頭を追わずに落ち着いてレースを進めていく。しかし徐々に差を詰めていくと、勢いのそのままに3コーナーで早くも先頭に踊り出てしまった。
 追い込んで勝った日本のオークスとは真逆の展開。本当に大丈夫なのか……誰もが祈るように見つめていた。誰もが少しでも残してくれと思った。

 しかし彼女は余裕の手応えのまま、差を拡げて4コーナーから直線コースへやってきた。
 2馬身、3馬身、黒い馬体を弾ませながら2着以下を引き離していく。数秒前の不安は一瞬で杞憂に終わり、新たな伝説が産声をあげたことに歓喜した。
 アナウンサーも勝利を確信したのだろう、残り200M地点で発した『ジャパニーズスーパースター!シーザリオ!』というフレーズは今でも語り草になっている。
 そのままシーザリオは4馬身差をつけて圧勝。レコードも更新するというおまけ付きだった。

 父内国産馬として初の国外GⅠ制覇。シーキングザパールが日本調教馬として初めて国外GⅠを勝利してから6年。ステイゴールドが日本産馬として初めて国外GⅠを勝利してから3年。着々と進化をし続けていた日本競馬であるが、シーザリオがその流れをさらに加速させた。

 さらに、3歳での国外GⅠ制覇も初。2021年7月現在もシーザリオとアドマイヤマーズしか成しえていない偉業である。
まだ若く精神的に未熟な3歳馬が異国の地で本来の力を発揮するのは非常に難しい。
そのなかでの圧衝劇は、シーザリオと言う馬の強靭な精神力と強かな馬体を際立たせることとなった。

 今では繁殖牝馬としても成功している彼女だが、それが当然だと思えるような、伝説の名レースである。

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