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ポケうまコラム
1996年阪神大賞典
2021-08-02

毎週月曜日はレジェンドレース回顧録!
伝説的なレースを紹介するこのコンテンツ。
古豪の復活、新ヒーロー誕生とドラマティックであった【1996年阪神大賞典】を紹介します。

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1996年3月9日、土曜日開催ながら阪神競馬場は6万人近い観客で溢れかえっていた。目的は阪神大賞典に出走する、三冠馬ナリタブライアン。
そして前年の菊花賞と有馬記念を制し最も勢いのある馬、マヤノトップガンだ。

 競馬ファンなら誰もが武者震いするような2強対決だが、この戦いは競馬界の未来を占う大きな節目でもあった。
 三冠達成、有馬記念制覇と順風満帆に見えたナリタブライアンは4歳になってから故障の影響で本来の姿を取り戻せておらず、秋の天皇賞、JC,有馬記念と3戦連続で馬券外。
復活するならここしかない、栄光が過去に閉じ込められるかどうかの瀬戸際だった。

 対して、1年前は未勝利だったマヤノトップガンは奇跡のような快進撃でGⅠを連勝。
ここで有馬記念のように再びナリタブライアンを倒せば、完全な世代交代。新たなる波が競馬界を飲み込むか、古豪が意地を見せるか、注目の一戦となった。

 1番人気は2.0倍のマヤノトップガンだったが、ナリタブライアンが2.1倍で追う。
3番人気のハギノリアルキングが9.2倍と、2強の様相が強く浮き出ていた。
 スタートが切られると、2強はどちらも前目のポジションを確保。道中かなりのスローだったが、掛かることなく淡々とレースを進めていく。
 しかし、3コーナーに入ったところでマヤノトップガンが動いた。
場内のどよめきと共に先頭に踊り出ると、ナリタブライアンがそれを追うように並びかける。
まだ第4コーナーを曲がってもいないのに阪神競馬場はファンの大きな歓声に溢れ、『お望みどおりに』と言わんばかりに2強は並んだまま最後の直線へとやってきた。

 内にマヤノトップガン。外にナリタブライアン。完全なマッチレース。
 両者馬体を合わせながら必死に追うものの、トップガンの白い流星とブライアンの白いシャドーロールがせわしなく入れ替わるのみ。
第4コーナーから何も変わらない、全く並んだまま、3番手との着差だけ延々と引き離しながら叩き合う。

 そのままゴールするかと思われたが、最後の1秒、最後の数完歩だけ、ナリタブライアンが前に出た。
永遠に続いてしまいそうな、競馬史に残る偉大なる40秒ものマッチレースはナリタブライアンのクビ差勝利で幕を閉じた。

 ナリタブライアン復活。競馬ファンは古豪復活に酔いしれ、それに劣らぬレースをした新しいヒーローにも惜しみない拍手を送った。
 競馬のドラマ、そしてスポーツとしての醍醐味を存分に味わえる、伝説の名レースだ。

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