競馬は毎週開催されるので、毎週のように馬券を購入している方は週末が待ち遠しいでしょう。
その中でもいったん落ち着くのは夏の時期です。
夏の時期の競馬はいわゆる【夏競馬】と呼ばれます。夏競馬は、春や秋と違ってG1レースがほぼ存在せず、G3レースが中心です。
そのため、G1だけ馬券を購入する方にとっては興ざめする期間とも言わざるを得ません。
しかしながら、夏競馬の中にも魅力のあるレースは存在します。
ここでは注目したい夏の重賞レースについて紹介します。
最初に紹介するのは新潟記念です。
新潟記念は新潟競馬場で毎年9月上旬に開催される芝の2000mのレースです。
夏の時期に開催される芝2000mの重賞で勝ち星を挙げた馬が揃いやすく、例えば七夕賞や小倉記念、函館記念といった2000mの重賞を制した馬が集まりやすいです。
新潟記念の魅力はなんといっても直線の攻防でしょう。
新潟競馬場は国内の競馬場でもっとも直線が長く、657mあります。東京競馬場の直線が501mなので、それより150m以上長いです。
最高速度に乗りやすい競馬場で、一進一退の攻防を楽しむことができます。
過去にはここから天皇賞(秋)を制したオフサイドトラップ(1998)や有馬記念を制したブラストワンピース(2018)もいて、有力馬のステップレースとしても注目されています。
夏競馬の重賞といったら札幌記念を挙げる人も多いのではないでしょうか。
札幌記念は札幌競馬場で開催される芝2000mのレースで、8月の下旬に開催されます。
札幌記念は夏競馬には珍しく、G2指定されているレースです。
1着馬の賞金は7000万円で、国内のG2レースでは一番賞金額が高いです。
札幌記念の魅力はなんといっても、メンバーが揃うことでしょう。毎年といっていいほどG1馬が集まります。
秋の大舞台に向けて叩く馬もいれば、ここで賞金を獲得して秋のG1レースを目指す馬もいます。
また、フランスのロンシャン競馬場で開催される凱旋門賞を目標にここを叩く馬もいます。
ローカル開催の札幌競馬場でも札幌記念はメンバーが揃いがちなので、札幌記念当日は競馬場内は人でごった返します。
非常に盛り上がりを見せる重賞です。
9月下旬から10月上旬に開催されるスプリンターズステークスは秋のG1シリーズ第一線に組み込まれているレースで、その名の通り芝の1200mのレースが中山競馬場で開催されます。
第一線で活躍したスプリンターはもちろんのこと、夏の短距離重賞で結果を残した馬も集まります。
実は、夏競馬は短距離重賞が6つほど用意されているので、ほとんどの短距離馬は夏の短距離重賞に使われます。
各方面で結果を残したスプリンターが最強の座を狙って出馬を表明するスプリンターズステークスは、まさに短距離界最強決定戦の位置づけにふさわしいレースです。
夏競馬の中でも魅力のあるレースをいくつか紹介させてもらいました。
夏競馬はグレードの関係、または荒れやすいといわれているのでどうしてもとっつきにくい人もいるかもしれませんが、春や秋にはない魅力のあるレースはたくさん存在します。
夏ならではのイベントもありますし、ローカル競馬場ならではの楽しさもあります。
夏競馬に興味を持たれた方はぜひ、夏競馬を満喫してみてください。