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ポケうまコラム
2001年天皇賞
2021-07-26

毎週月曜日はレジェンドレース回顧録!
伝説的なレースを紹介するこのコンテンツ。
2頭の名馬を巡る大団円と語り継がれる【2001年天皇賞】を紹介します。

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ディープインパクト系やキングカメハメハ系など日本産馬が活躍する今日では考えられないことだが、かつての日本競馬では外国産馬に厳しい出走制限が課されていた。
それは『強すぎる』外国の馬から日本の牧場や競馬産業を守り、日本の競馬レベル向上のために不可欠な措置であったが、2000年頃から緩和の兆しが見え始める。

 出走を認められていなかったクラシック競争や天皇賞に「2頭のみ」という制限付きで出走できるようになる。
しかし、外国産馬の活躍を拒むこの制度が、皮肉にも2頭の怪物を生み出すという結果になろうとは、誰が思っていただろう。

 2001年、秋の天皇賞には2頭の外国産馬が出走を予定していた。1頭はメイショウドトウ。テイエムオペラオーと死闘を繰り広げ、宝塚記念では念願のG1制覇を果たした。
もう1頭はクロフネ。ダービー外国産馬開放元年に日本に乗り込んできたクロフネは、その名の通り2001年のクラシック界の話題を攫っていた。
 競馬ファンはオペラオーやドトウなどの古豪に、新勢力のクロフネがどう立ち向かうかに胸を躍らせていた。

 しかし、そんな競馬界に待ったをかける馬がいた。
 前年のマイルCS馬、アグネスデジタルだ。
 地方で着実に賞金を積んでいた同馬は直前になって天皇賞出走を表明。賞金順でクロフネを上回っており、外国産馬枠を勝ち取る形となった。

 これにはクロフネ陣営は落胆のコメントを残したが、それ以上に競馬ファンは怒りを隠せなかった。2000M以上で実績がなく、近年はダートで活躍していたアグネスデジタルは『枠潰し』と見られ、クロフネの活躍を期待したファンから非難の声が挙がった。
それでも、出走を強行した白井師は揺るがない。この決意が、後の競馬界の未来を変えることになる。

雨の中スタートした2001年秋の天皇賞。メイショウドトウが逃げ、テイエムオペラオーがそれを追う展開。不利といわれる外枠だったアグネスデジタルは後方で足を溜める形となる。
日本競馬を引っ張ってきた2頭の一騎打ち。レース前に誰もが想像した展開になると思われた。

馬群が密集したスローペースで、後方の馬は不利。それでもアグネスデジタルはじっと構え4コーナーから進出を開始すると、白井師の指示通り四位騎手は外へ進路を取った。
なかなか馬群が崩れない中、オペラオーが先頭へと躍り出る。完全に抜け出したと思った瞬間、外からデジタルの末脚が爆発した。
1頭だけ馬場の真ん中を通ってグングン差を詰める。粘るオペラオーを最後の十メートルで捉え、見事に優勝を決めた。

レース前に不満を漏らしたファンへのこれ以上無い満額回答。非難を覚悟して出走を決めた白井師の慧眼に、多くのファンは頭を垂れるしかなかった。
一方、除外されたクロフネは天皇賞前日の武蔵野ステークスに出走し9馬身差の大圧勝。
ダート馬としての才能を開花させた。
ひと騒動あったものの、結果的にはwin-winの関係に。2頭の名馬を巡る大団円は、いつまでも語り継がれていくだろう。

実際のレース映像はこちら

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