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ポケうまコラム
2018年宝塚記念
2021-07-12

毎週月曜日はレジェンドレース回顧録!
伝説的なレースを紹介するこのコンテンツ。
騎手・和田竜二の並々ならぬ思いが垣間見えた【2018年宝塚記念】を紹介します。

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2018年の宝塚記念は1番人気のサトノダイヤモンドや2番人気のキセキが近走不振、アルアイン、レイデオロが回避、更には香港の年度代表馬ワーザーが参戦するなど大混戦の様相を見せていた。
 どの馬にもチャンスがある中で、並々ならぬ思いを胸の内に秘める男がいた。
  ミッキーロケットで出走予定の、和田竜二騎手だ。和田騎手はテイエムオペラオーとのコンビでグランドスラムを達成するなど活躍したものの、それから17年間中央GⅠを勝てていなかった。

『オペラオーに認められるような一流の騎手になりたい』
 そんな和田騎手の願いが叶わぬまま、2018年5月、テイエムオペラオーは心臓麻痺でこの世を去ってしまった。

  『あの馬には何も返せなかった』
 恩を返すには最高の舞台。オペラオーのGⅠ連勝記録を止めてしまったこの宝塚記念で、勝利を掴みにいく。
 そうして迎えた6月24日、奇しくもオペラオーで敗れた17年前の宝塚記念と同日に、奇しくも同じ4番枠でスタートが切られた。
しかし、17年前とは違いスタートの勢いそのままに先行集団に取り付くと、じっと内で抜け出しの機会を伺う。
3コーナーから外の各馬が慌しくなっても、経済コースを我慢して走り続けた。阪神の内回りで外を回す不利は分かっていた。
オペラオーに学び、自らの経験から導き出した答え。直線入り口で追い出して、一気に先頭へと躍り出た。
大外から捲くってきたサトノダイヤモンドが競りかけてくるが、内を回ったミッキーロケットの余力が上回り先頭を譲らない。そのまま2馬身突き放したところで、後方からワーザーが追い込んできた。

足音が聞こえてきたのか、和田騎手は必死に前だけを見てムチを打つ。
最後まで気を緩めることなく追い続け、最後はクビ差まで詰め寄られながらも17年ぶりのGⅠ制覇を成し遂げた。
さらに、勝ちタイム2:11.6は17年前にオペラオーを破ったメイショウドトウが記録した2:11.7を0.1秒上回るタイム。
 最高の愛馬であり師、テイエムオペラオーへの最後のプレゼントは、17年前から成長を遂げ名実共に一流の騎手となった、和田騎手自身であった。
 まさに和田騎手が勝たせたと言ってもいい最高のエスコート。
 インタビューでは『オペラオーが背中を押してくれた』と答え涙を流したが、諦めず17年間必死に追い続けた和田騎手の姿を見て、心を動かされたファンも少なくないはずだ。
テイエムオペラオーと和田竜二騎手の絆は、誰も忘れることはないだろう。

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